9月15日東京、16日大阪開催されたミートアップが開催されました。
内容はOrbsの開発、進捗状況についてプロジェクトの共同創業者であるURIEL PELEDがプレゼンテーションによるシェアを行い、参加している投資家が質疑応答によるコミュニケーションをとる形式です。Orbsとしては初めての日本開催ということで参加している投資家の関心も高く有意義な内容であり、興味深い情報も多く提供されました。
9月16日大阪にて発表された情報についてシェアいたします。
すでに投資されている方も、これから投資を検討してされている方もとても興味深い内容がありましたので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。
Orbsプロジェクトの特徴と内容ついて
改めての説明になりますが、Orbsの特徴についておさらいします。
Orbsがやろうとしていることとして、他のトークンは置き換えることを目指しています。
具体的には、”イーサリアムをベースとして足りない要素を補完する形のブロックチェーンを形成する”という思想のプロジェクトです。
プレゼンテーションでは自動車を例に説明していました。
例えば、トヨタの自動車があるとします。それよりもさらにいいものを作ろうとした時に”車輪を一から作るのではなく優れた車輪に新たな車体を載せればいい”というような考え方です。
次にOrbsの特徴について説明します。
オーブスは主に3つの特徴があります。
3つの特徴
①インターオペラビリティ
インターオペラビリティ(interoperability)とは”相互運用性”という意味で、複数の異なるシステムを組み合わせて相互に運用できる状態を指します。
この記事の冒頭にもありますが、Orbsブロックチェーンはベースになるブロックチェーンを基盤とするレイヤー上に構築されるシステムを採用しています。
そして、今現在の開発としてはイーサリアムをベースのブロックチェーンとして進んでいます。
今までは”イーサリアムをベースとする”という情報しかありませんでしたが、
今回新たな情報としてどんなブロックチェーンでもベースにできるという事を発表されていました。
実はどんなレイヤーも取り込めるということ
下記は一例ですが、以下のような提携を進める考えがある事や提携に向けて今後開発が進んでいくことを示唆していました。
実際には東南アジア向けとしてシャア拡大が予想されるトムチェーンとの提携済みとの発表もありました。
・日本市場向けには、カルダノとの提携
・中国市場向けには、NEOとの提携
・欧米市場向けには、イーサリアムとの提携
・東南アジア市場向けには、トムチェーンとの提携
すでに価値やニーズのある人気のブロックチェーンをベースとする事で顧客の獲得を容易にするレバレッジがかかる方法と言えます。
同じプラットフォーム型で競合のブロックチェーンであるEOSは、これらを一から全てを作っているため時間と労力が多く必要なため今後の広がりを考えるとオーブスに有利な情報となります。
また、例としてこんな説明がありました。
それぞれのブロックチェーンの立ち位置や役割についてスイス銀行と地方銀行を例に出して、
スイス銀行は、大事な資産をしっかり管理してくれる安心感がある
地方銀行は、身近な存在ですぐに使える手軽さがある
イーサリアムなどのベースのブロックチェーンを”スイス銀行の様に小回りは効かないけどしっかりとした価値があるもの”として、
Orbsブロックチェーンを地方銀行の様に身近な存在で使いやすいもの”として考えるとわかりやすいかもしれないです。
②開発の柔軟性
二つ目の大きな特徴と特徴として、インテリジェンス・シャーディングという技術の採用があります。
インテリジェンス・シャーディングとは、アプリ毎に独自のブロックチェーンを作る技術も事です。
共同創業者PELEDはプレゼンテーションの中で変化が激しい業界だからこそ、柔軟性がとても大事である事を強調していました。
仮想通貨(暗号通貨)の先駆けであるビットコインは承認方法としてPoW(プルーフオブワーク)を採用していますが、
現在の主流は、PoS(プルーフオブステーク)に移り変わりつつあります。
イーサリアムも最終的にはPoSへの移行が予定されていることなど技術開発が進んでいるのが実情です。
プログラムの言語についても開発が進むにつれてどんどん変化してくことが予想されています。
その様々な変化に柔軟に対応していくことがとても重要だと考えています。
バーチャルブロックチェーンという、アプリ毎にブロックチェーンを作り、それぞれのアプリが望む仕様へカスタマイズすることができるという利点があります。
例えば、AというアプリはPoWを採用し、BというアプリはPoSを採用すると行った具合です。
すでにインターネット上多く使われている仕組みとして、AWS を引き合いに出した説明もありました。
バーチャルブロックチェーンのメリットとは?
①処理スピードについて
イーサリアムブロックチェーンにてクリプトキティーというアプリで大きなトランザクションが発生した際システムがダウンし3日もストップした事例があります。これは1つのブロックチェーンの上でさまざななトークンがやりとりされており、一つのトークン原因で他のアプリにも影響してしまうという大きな問題があります。
Orbsはこれを解決する方法として、バーチャルブロックチェーンを採用し、トランザクションを分けるためにそもそものブロックチェーンを分ける事で解決する手段を取っています。
②非常事態への対応について
2つ目の利点はハッキングなどによる多額の損失が発生した場合の対応がしやすいということがあります。
・ダウバグ(The DAO事件)
イーサリアムのハッキングにより230億円の損失が出ました
損失を回復するためにハードフォークが必要だったため、議論の末メインメットはハードフォークを実施しました。
ちなみに、この際に出来たのがイーサリアムクラシックになります。
・パリティーバク
115億円 ブロックチェーンでロックされました。
これはイーサリアムネットワークが大きすぎてフォーク不可と判断され、損失は回復しない結果となりました。
共同創業者PELEDは意味がわからないし、こんなことはあってはならないと考えているようです。
1つのプロジェクトでバグがあったからといって、フォークが必要な状況は馬鹿げている
だからこそ、独自チェーンが必要だ!ということを力説していました。
③開発のしやすさ
Orbsの承認システムとしてrPoS(ランダム プルーフオブステーク)があります。
このシステムは、安全性と処理速度向上というトレードオフにある両者のニーズを両立させるために開発された仕組みです。
PoSでは、トランザクションが正しいものかを判断するためにノードという承認権限を持ったネットワークの中継点があり処理毎にこれらのノードによる承認が必要となります。ノードが多い場合多くの承認が必要なため安全性が高くなりますが処理速度は遅くなります。逆にノードが少ないと処理速度は速くなりますが安全性が低くなります。この問題を解決す方法として開発されています。
スピードと手数料の安さ
イーサリアム 約20000個
イオス 21個 (DPoS) 代表のノードが処理する形式
ネオ 24個
Orbs 22個 ノードがランダムに選ばれる形式
早くて、安全性が高い方法として、ランダムノードの数を選ばれる方法を採用しているため、
イーサリアムと同じくらいの安全性を確保しつつ、イオスと同じくらいの処理速度を達成していることになります。
開発状況について
テストネットはローンチ済みであり、
エンドール、プーマペイ、ジンクなどのアプリで使用されています。
また、’18年10月末にメインネットが公開予定されています。
ビジネスの進捗
調達金額:120億円
オフィス:サンフランシスコ、ソウル、シンガポール
スタッフ:70人
市場開拓についてのビジネス戦略
第一の市場として、仮想通貨大国の韓国をあげています。
韓国は流動性が高いとても大きな取引所があり投資している金額や数もかなりの割合を占める市場です。
韓国市場への売り込みは’18年6月頃からスタートしたばかりですが、メディアやインフルエンサーを巻き込みながらかなりいい感じに進んでいるとの報告がありました。また、韓国のメッセージアプリ大手であるカカオトークとの提携もつい先日発表されたことで、韓国での認知度向上や実使用に着実進んでいることが伺えます。
次に狙う市場としては”日本”とのことでした。
次にさらに東南アジア市場
そして欧米へと市場を広げていく計画であることが発表されました。
カカオトーク社の独自ブロックチェーンであるgrandXをOrbsベースで開発するなど戦略的提携を結んだことで今後の広がりが一層期待できる好材料となります。
カカトトーク社とは?
日本のLineのようなメッセージアプリの代表的存在
主に韓国国内でサービスを展開しており、メッセージアプリだけでなく、ゲーム、ミュージック、タクシーなども提供しています。
また、カカオと提携しているのはOrbsのみで、
他にもたくさんのプロジェクトと比較・検討された結果選ばれた経緯があります。
韓国市場の開拓状況
政府との提携がある
政府との連携事業も推し進めています。
すでに韓国第二の都市提携を結んでおり、ローカルコインの開発を進めていくことが発表されています。
また、韓国第一の都市であるソウルが開発を検討しているエスコインについても、
Orbsが業務提携に向けてアプローチをかけている状況とのことです。
韓国大手企業との連携
日本ではあまり知られていませんが、韓国大手企業であるTmon社(ティモン社)との提携も行われています。
Tmon社は、韓国のアマゾンような立ち位置で、独自コインとしてテラコイン開発していますが、そのプロジェクトを共同で実施しているということあ発表されています。
こちらも、カカオ同様、さまざななブロックチェーンと比較した結果、
スケーラビリティについて優れている点を考慮しOrbsを採用した経緯があります。
このように、EOSなどの競業プロジェクトと比較した結果、第三者である顧客から支持されている事実があります。
上場について
結局いつ上場するのか?についてですが、
以前開発メンバーに確認した情報と同様で、’18年10〜12月程度を予定しているが現時点は未定とのことです
メインネットのローンチが’18年10月のため、それ以降であればいつでも上場可能ではあるが、今の相場ではどんなに価値があるトークンでも値崩れしてしまうことを察していることからの判断のようです。
まとめ
市場開拓をしている真っ最中という状況です。
また、上場についてはやはり市場の状況をしっかり見極めて価格の確保を優先に決定していく方針であることを再確認しました。
また、投資についてEOSなどの競業がいる中でどれを選ぶべきか?についてですが、プレゼンテーションの中で共同創業者PELED直々にアドバイスがありましたが、両方持っておくことがリスク回避につながるということをおっしゃっていました。
どちらが成功してもリターンを得るためにはとても有効な手段だと思いました。
しかし、他のプロジェクトと比較してもOrbsの優位性があることも確認できたため、Orbsへの投資を検討されている方は有力な検討先として入れることをオススメします。