仮想通貨で得た利益は、最寄りの税務署で確定申告をおこなわなければなりません。
確定申告には「難しそう」「ややこしそう」というイメージをお持ちの方も居るでしょう。
確定申告は順序立てておこなえば、難しいものでもこわいものでもありません!
今回は、仮想通貨の確定申告について、徹底的にご説明しましょう!
目次
1.そもそも、確定申告とは?
確定申告とは、前年の1月1日から12月31日までの収入を全て計算し、翌年の2月に税務署へ申告し、納税する手続きを指します。
つまり、収入を税務署に報告し「納税する金額」を決めることを確定申告といいます。
仮想通貨で20万円以上の利益を得た人は確定申告の義務が生じます。
確定申告の義務がある「副業で20万円以上の利益を得た人」に該当するからです。
仮想通貨で得た「利益」と一言でいってもわかりにくいですよね。
確定申告が必要な「仮想通貨の利益」について詳しくご説明しましょう!
2.仮想通貨は「利益」を確定申告する
仮想通貨の購入に関しては「非課税」であることが国で定めらています。
ですが、仮想通貨で得た利益は「課税」の対象です。
国税庁が「ビットコインを使用することで生じた利益は、所得税の課税対象となる」とタックスアンサーをだしました。
参考:No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係
国税庁はビットコインにしか明言していませんが、ビットコイン以外の仮想通貨であるアルトコインも同様に考えた方が良いでしょう。
ビットコインだけではなく仮想通貨全般で得た利益は課税の対象であると考えてください。
3.仮想通貨の利益とは?
3-1.投資で得たもの
仮想通貨の売買で得たものは「利益」になります。
例えば、1BTC=100万円のときに1BTC購入して、1BTC=200万円のときに売却します。
そのときに発生した利益は「200万円(売却時の値段)-100万円(購入時の値段)=100万円」です。
ですが、売却せずに保有しているだけであれば利益の対象にはなりません。
あくまでも「利益を確定させたとき」が課税の対象になります。
3-2.買い物で得たもの
仮想通貨を利用して買い物をした場合も利益が発生します。
1BTC=100万円のときに1BTC購入したとしましょう。
1BTC=200万円になったときに、ビットコインを利用して200万円の自動車を購入すると考えます。
ビットコインを購入したときの100万円で、200万円の自動車を購入できたので利益は「100万円」になります。
そのため、100万円を仮想通貨で得た利益として確定申告をおこなわなければなりません。
3-3.仮想通貨ごとの交換で得たもの
仮想通貨ごとの交換とは、「ビットコインでイーサリアムを購入、イーサリアムでリップルを購入」と、仮想通貨で仮想通貨を購入することを指します。
金融庁は、仮想通貨を仮想通貨で購入したときの利益について明確な指示をだしていません。
そのため、確定申告が必要か不要か、税理士によって意見が分かれる場合があります。
現在、最も多くの意見としては、仮想通貨で仮想通貨を購入したときの利益は「ビットコインを使用して得た利益に該当する」ため課税の対象であるとされています。
仮想通貨ごとの交換で得た利益も確定申告したほうがいいでしょう。
・仮想通貨の売買で得た利益
・仮想通貨で買い物をして得た利益
・仮想通貨で仮想通貨を購入して得た利益
4.詳しい確定申告の方法
確定申告は、3月15日ごろまでに最寄りの税務署でおこなう必要があります。
国税庁のタックアンサー(No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係)によると、仮想通貨の利益は「雑所得」として区分されることが定められました。
ちなみに、雑所得にはアフィリエイトの報酬なども含まれます。
仮想通貨を雑所得で確定申告する方法について詳しくみていきましょう。
4-1.雑所得とは?
金融広報中央委員会によると、雑所得は「年金や恩給などの公的年金等、非営業用貸金の利子、原稿料や印税、講演料などのように、他の9種類の所得のどれにも属さない所得」となっています。
雑所得としての所得は「収入-必要経費」で算出することが可能です。
つまり、仮想通貨の利益は基本的に「売値-買値」で計算することになります。
「買値-売値」で算出したものが20万円以上の人は、必ず確定申告をおこないましょう。
4-2.法律施行前の確定申告の方法
確定申告をおこなうことで戻ってくる可能性があるお金もあります。
通称「仮想通貨法」が施行されたのは2017年7月1日から。
仮想通貨法ができる前までは、ビットコインで買い物をするさい二重で税金を支払っていました。
2017年6月30日以前に二重で支払っていた税金は確定申告することで戻ってくる可能性があるのです!
ただ、こちらが関係するのは「売上高1000万円以上の個人事業主や法人」のみです。
仮想通貨は、法律が施行されて間もないことや法律が仮想通貨の事象においついていないことから曖昧な部分が多いです。
確定申告でわからないことがあれば、最寄りの税務署か税理士に相談しましょう。
・3月15日ごろまでに最寄りの税務署でおこなう
・利益が20万円以上の人は確定申告の義務がある
・「雑所得」で申告する
5.仮想通貨の確定申告を怠った場合
「確定申告、めんどくさいし、やらなくてもバレないでしょ」とお考えの方。
税務署に確定申告をおこたると後々、バレます。
・所得0円で生活→税務署調査
・SNSで仮想通貨に呟いているが申告されていない→取引所の履歴から調査
・その他、怪しいことがあれば調査
税務署は少しでも脱税の疑いがあれば、取引所やSNSに関してまで調査します。
そのため、確定申告を怠ると、必ず税務署の調査により脱税が発覚します。
納税の義務を怠っていた場合は罰則が生じます。
税務署がすぐに調査に来なくても、数年後に税務署が調査しにくることがありますよ。
脱税の時効は最大7年です。
3年間、脱税がバレなかったとしても7年目でバレる可能性もあります。
確定申告を怠れば、7年間税務署の調査に怯えなければなりません。
納税は国民の義務でもあります。
確定申告は必ず、毎年おこないましょう。
5-1.確定申告を怠った罰則
まだ「確定申告なんてしたくない」という方、確定申告を怠った場合の罰則をご覧ください。
・無申告加算税→逮捕・刑務所の可能性もある
・延滞税→7.3%から14.6%の利子が加算
・重加算税→本来の納めるはずだった税金の35%から40%を支払う
税務署に調査されて脱税がバレた場合、上記の罰則があります。
悪質な脱税と認められた場合は「逮捕・刑務所」もあり、前科がつくこともあります。
また、本来納めるはずだった額の2倍近く支払う義務が生じる場合もあります。
「たかが、確定申告」と思わず、後々苦労しないために確定申告をおこないましょう。
まとめ
今回は、仮想通貨の確定申告についてご説明しました。
「仮想通貨で得た利益」を「雑所得」で確定申告をおこないます。
確定申告を怠ると、最悪の場合「逮捕・刑務所」になるので、必ず確定申告をしましょう。
確定申告は、難しいものではありません。
1つひとつ焦らずに取り組めば簡単にできます。
確定申告に関して、わからないことがあれば些細な事でも最寄りの税務署で質問するようにしましょう!